続々・探偵業は景気に左右される
- blackknight3214

- 2021年9月11日
- 読了時間: 4分
・インターネット広告に資源を投入してこなかった者

昨今、探偵業に限らずほぼすべての業種で宣伝広告媒体の主流がインターネットに移っている。
探偵業においては新聞、電話帳から始まり、ポスター、チラシが流行した。
過去、パソコン、インターネットが普及していない頃に最も効果的な媒体だったのは電話帳であったと聞く。
この電話帳媒体には多額の広告費がかかることと
認可団体に加入していなければ広告の出稿ができなかったことから電話帳に広告を出せるなら商売はほぼ成功したも同然であった。
そのような経緯から無料で自社の存在を宣伝できるインターネットの普及は大手、弱小問わず探偵業界にとっては大きな転機であった。
またメディアや活字媒体を有効的に利用したG社が一般に最も知られた探偵社になった時期もあった(現在でもそうかもしれない)
今の時代、よほどのことがない限り商業を営むなら
品質は別としてもホームページくらいはあるだろう。
しかしそれだけでは世に知られることなく(オーガニック検索で表示されることなく)
集客は見込めない。
このような業者は紹介、コネ、人脈に頼って仕事を得ているので自立しているようで自立していない。
根本的な部分が他人任せなのである。
世が不況になってくると何処も自分が生き残ることで精いっぱいになってくる。
するとこのような業者はあおりを受けて弱体化する。
それなりに技術を認められ、引く手あまただった探偵でもいざ景気が悪くなれば
廃業の危機が訪れる。
今自分の手元に流れてきている金 その金の出どころと根拠はいったいどこでなんなのか?
これを自問自答し続けることが生き残るコツでもある。
これを簡単にいうと地に足をつけるなどと言う。
さて、それとは逆に
・インターネット広告に関しては専門家ではないがある程度の結果を残してきた者
ここに当てはまる者たちである。
まわりのオッさん連中や素人同然のガキ連中と自分は違うとばかりに
ホームページ制作、SEO対策に精を出す探偵というのが一定数存在する。
そしてここ10年はそれなりの結果をあげてきており自社受注で飯が食えていたという業者も多い。
しかし
所詮は素人なのである。
昨今インターネット広告代理店が探偵業界に進出して久しいが
このような業者の参入により一番損害をうけているのが上記の
・インターネット広告に関しては専門家ではないがある程度の結果を残してきた者
である。
おそらくこのコロナ禍で真っ先に廃業に陥るのがこのゾーンの業者であろう。
なぜならすでに弱っていたからである。
探偵業に真摯に向き合い、それこそ居付かない心をもってこれに対応すればSNS集客に変更したり
逆にチラシに戻ったりと打開策がたてられたであろう。
しかしなまじ成功体験があるため対応が遅れてしまうのだ。
そして集客成功の根拠が小手先のSEO対策やネット知識であったことがさらに足を引っ張っている。
うわべだけのまがい物探偵が生き残れるような時代では、もはやなくなってきている。
ホームページを見ればそれが素人にもわかる時代である。
・リスクの分散をしてこなかった者
投資でもなんでもリスクの分散をしなかったものは調子のよいときは大勝ちできても
トラブルがおこれば一気に滅することがある。
何度も言う通り
探偵術というのは生存技術である。
どのようなことになっても自信と誇りをもって生きて行くための技術である。
不況などに限定されず
特殊な状況下にいて今までの常識ややり方が全く通用しなくなることがある。
探偵業界で言えば
例えば損害保険会社の調査を専門で引き受け、それ専業で大きな利益を上げ財を蓄えてきた業者がいるとする。
もしなんらかの法令や保険会社の社内規定の変更で『今後一切そのような調査を禁止とする』となった場合どうするのか?
昨今ではGPSの規制についてその動向が注目されている。
もしGPSの設置が違法となるならGPSに頼っていた業者はどうするのか?
ここ5,6年の間に儲かって儲かってしょうがなかったGPS業者は廃業に陥る可能性が高い。
下請け調査だけで食っているなら下請け先は多い方がリスク分散できている。
自社受注で食っているなら集客方法は複数用意しておく必要がある。
出来るなら探偵業にこだわらず、生き残る手段を常に用意しておくべきである。
私の知人でも探偵業とFX 探偵業と不動産業 探偵業と建築業 などでもしもの時
副業で食いつなぐことができる者たちがいる。
しかし当流では100パーセント探偵業に比重を置くように指導している。
探偵業が違法になるまではリスク分散しながら営業していけば廃業に陥らない。
当流の門弟には探偵術の指導以外に独立開業後の支援も行っている。
生業を探偵として生きて行こうと真剣に考えているなら入門をお勧めする。








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