黒騎士探偵術 偵初法 徒歩尾行についての補足
- blackknight3214

- 2018年11月4日
- 読了時間: 5分
徒歩尾行についての補足
調査対象者に
ついていく
バレないようについていく
バレないようについていきながら撮影をする
順を追って難易度が上がる。まずはバレないようについていけることを目指す。 ここでほとんどの者が勝手にビビッて距離を開けたり明後日の方向を向いたりして見失う。
※勝手にビビるとは※
対象者が気づいていたり警戒心があるというわけでもないのに自身がそう思い込んで弱気になり『受け』の動作を連発してしまうこと。
ここをクリアすると次は撮影である。
撮影に夢中になり見失う。周囲に怪しまれる。溝にはまる、こける。ありえないところに立ってしまったりなどをするようになる。 平常心を心がけてあせらず集中力を保つようにすることが重要であるが、集中するあまり真剣な表情になっていたり、固い動きになるような事は禁物である。
尾行に対して苦手意識を持つと終わりである。熟練の手練れでもたまにビフる。
初心の内は誰でもビフリを連発する。気にするなとは言えないが気にしすぎなくとも良い。
一度犯した過ちは二度犯さないように心がければよい。
※ビフるとは※
尾行不能の略語 見失うという意味で使われる業界用語。
徒歩尾行の原則
対象者から目を離さないこと。
0.5秒目を離すだけで見失う事が多々ある。極力目を離さない事。
視点
基本は相手の腰から下に置く。これにより振り返られた際に目が合わずに済む。
しかしこれはあくまで人通りがない場所や立地環境が単純な時でのことであり、繁華街や駅など混雑する場所や入り組んだ住宅街では頭や全体に視点を移さないと人ごみに紛れられたり、一瞬死角に入られたりで見失う。臨機応変に対応する事。
対象者から目を離さずさらに周囲の地形を読むこと。
周囲の地形を読むことで相手の移動先や死角になるポイントも見えてくる。
尾行に最も必要なのは集中力と執念である。集中力が切れたときに見失うことが多い。
集中力の切れ方は人によって様々だが(ポスターや広告に一瞬気を取られたり、通行人の外見に気を取られたり、考え事をしてなんとなく歩いてるだけの状態になっていたり)
集中力を切らさないためにも休める時は尾行中でも積極的に休むべきである。(休み方については口伝とする)
経験上だが、長時間の徒歩尾行の調査になると大体皆3~5時間に1度くらい見失う隙が出来る。
2名以上で調査にあたっていれば一人が見失ってももう一人はついて行っているということがほとんどだが一人でやっていたらそれで終わりである。
徒歩尾行の際の注意ポイント
繁華街の商店や商業施設内の店舗やトイレ
あらゆる方向から出入りが出来る上に陳列棚、商品などや構造物(柱等)で死角が多い。
常に視界に入れるか周囲の地形をよく見てどのように動かれても補足できる体制を常に取らなければ見失う。
店舗について
出入り口に注意する。表から入って裏から出ていく。
入ってすぐに出てくるなどがある。迂闊な調査員がよく「対象者が飲食店に入ったのですぐにトイレに走り戻ってきたら対象者がなぜか店内にいない」という失敗を犯す。
仮に飲食店なら飲食を始めるかしばらく待って出てこないことを確認してから出ないと気を緩めるには早いということである
曲がり角について
小走りになり距離を詰めるのが基本。
曲がってすぐの建物に入ったり曲がった場所がエレベーターでかけこまれたりなどが起こることがあるので繁華街では距離は開けすぎない事。
この際、目があったり顔見られたとしても平然とすること。動揺すると怪しんでいなくても怪しまれてしまう。
曲がり角でのポイント
小走りになって距離を詰めるのだが必ず曲がる直前に速度を落として歩きに戻すこと。
走ってきたところを見られたり走る際のせわしい足音を聞かれしまうと無警戒の人間に対して警戒心を煽ることになる。
また相手が警戒している場合に曲がり角で立ち止まって待っていることがある。
その場合こちらが走って曲がり角を曲がった場合それで露見する。それを防ぐために曲がり角の直前に速度を落とし歩くのである。
エレベーター
行く先が不明な場合エレベーターには一緒に乗る。相手が警戒している場合は重要でない場面でなおかつ建造物からの出入りの確認が容易な場合のみ乗らない。
なぜか 建造物内にとどまるのではなく建造物内をただ通り抜けるだけのことがあるからである。これも駅前のオフィス街や繁華街などで起こる。
駅
ホームに向かうまでノロノロと歩いているのに急に走って電車に飛び込むように乗車する者がたまにいる。この場合こちらが後ろをついて行っているという特性上、高確率で電車に乗れず見失う。
これを防ぐためには駅に入った際は出来る限り近い距離を取る。もしくは駅に入った際に電車の到着時間が近づいている、あるいは電車が到着しているときは極端に近い距離をとるという変化が必要である。
実際のところ最も重要なのは自分自身の気持ちである。
失尾をよく起こす調査員に共通するのはすぐに「ばれているかもしれない」「目があったからやばいかもしれない」「二回すれ違ったから」「後ろを振り向いたから」「Uターンしたから」「急に立ち止まったから」などと弱気になり対象者と距離を取ったり視線を外してしまうことにある。
気持ちを強く持つため、実際に調査バレを防ぐ為にも準備(変装等)は非常に重要である。
また調査バレする調査員に共通するのは
強気すぎて近距離で後につきすぎたり、撮影に集中しすぎて周りが見えていなかったり、相手の目の前でカメラを出して静止してしまったりなどが挙げられる。
受けと攻めを備える事が肝要である。







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