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黒騎士探偵術 偵初法 序

  • 執筆者の写真: blackknight3214
    blackknight3214
  • 2018年7月27日
  • 読了時間: 3分

偵初法



 探偵の調査技術とは


誰にも知られずに証拠を収集する


この目的が具現化しているだけである。

この目的を達する為には手段は問われない。


ただし


出来れば合法的な方法が良い。 → 違法な方法は続かない。

出来れば体力的、精神的に楽な方法が良い。 → しんどいやり方は続かない。

出来れば費用(金銭)がかからない方法が良い。 → 割に合わないことは続かない


この3つに下記


出来ればなるべく誰にも悟られないように、調査対象者には絶対に悟られないように。


の条件を加え、その全てを熟慮し調査方法をその都度決めていくものである。


 これが出来る頭脳を持つことが探偵術の完成である。しかしこれは調査技術や経験に裏打ちされたものでもある。

例えば

ベテラン探偵が調査現場に到着するや一見何も考えてないように車をサッと止め、張り込み始めているように見えることがあるがこれはこの境地の表れである。

この境地に至るにはどうやっても経験が必要でありそれゆえに初心の者がいきなりこれを出来る事は無い。


人は 女神アテナではない。(一般的に女神アテナは武装した姿で出現したと言われている)


皆、徐々に経験を積んでこの境地に至れば良い。

(これらに関しては『探偵術極意書』にも記しているので参考にされたし。)


 その境地に至り調査終了後に

調査対象者には何も残さず何も悟られず 依頼者が言わなければ「なぜそんなことがわかったのか!? 自分の不徳が招いた不運であると思わざるを得ない」 このように終結するのが最も良い。

「もしかしてあの時のあいつが!」 「そういえばおかしいことがあった!」 などと思われることはあまり良くない。(どうしても仕方ない時はあるが)


 また実力をつけるには経験(ここでいう経験とは現場での調査経験を指す)が必須な為、このような書物類は実際には何の役にも立たないと言われてきた。

確かにそうであろうと思う。私もこの業に就く以前、かなりの数の探偵関連書籍を読んだが参考になるようなことはほとんど無かった。

いや実際は参考になることが書いてあるのだが、ほぼ全て初心や未経験の段階では理解したつもりが理解できていないのだ。目の前で事が起こり自分が失敗して初めて「そういえばこんなことがあると本に書いてあったな」と気づくのである。


 それゆえにこの書物では実技面ではすぐに実践できる事と調査の段取りを主に記している。心構えや基本の考え方についてはすでに極意の段階まで記している。

 心構えに関して深く理解が進めば実技はおのずとついてくる。 しかし口伝なくしてその蘊奥を知ることは出来ない。出来たとしても数十年の経験が必要になるであろう。

 口伝に関してはセミナー内で、または直接私に尋ねるか、あるいは勝手に私が喋りだすかのいずれかで伝えられると思う。

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