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調査員の適性 最初から出来る人間と中々覚えの悪い人間の差とは

  • 執筆者の写真: blackknight3214
    blackknight3214
  • 2018年8月17日
  • 読了時間: 4分

調査員の適性

最初からある程度出来る人間と中々覚えの悪い人間の差とは


それを分けるのはメンタルの強さ

しかしその強さは理に基づかなくてはならない。


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例えば尾行において

他人から見たらただ単に

~の道を~の方向に歩いている~の様な人物という風に映るだけで

~の様な人物が人をつけまわしている、ましてや探偵だなどとは知りようもない。


それを知っているのは自分自身のみである。


それなのにさも人の後ろをつけているかのようにこそこそとしたり、こわばった表情や不安げな表情を浮かべたり、睨みつけるような目つきをしていたり、勝手に周囲の目を気にして挙動不審になったり、イライラしたりするのは全て自分自身の心の弱さと自己と周囲を客観視出来ていないことが原因である。


相手がこちらや周りをどう見ているかなど相手にしかわから無い事でありそれをこちらが勝手に「警戒している」「気づいている」などと恐れ、その恐れのあまり勝手な思い込みで逃げに走ることが初心の者によくある。これはひとえに経験の無さからくるものである。


よくよく経験を積めば本当に警戒している時や尾行を特定しようとしている時というのは車両にせよ徒歩にせよ目に見えてその違いが判る。

例えば

路上で立ち止まり、周囲を見ている。

こちらが立ち去るまで動かない。

立ち止まっているが目だけはこちらを向いている。

いきなり走り出し、いきなり引き返してくる。

何度も同じところを回りだす。

などである。



私がまず 対象者との距離を近く取れる者を評価しているのは

調査の際に恐れずに対象者に近づける事というのは一つの才能だと認めているからである。

もちろんその中には何も考えず意味も分からず近づいてしまっている愚か者もいるのだろうが

初心の内から恐れおののき近づけない者はやはり二流どまりである。

なぜか 全てを書きく尽くすことは出来ないので簡単にいうと距離が遠いと詳細を把握できず中途半端な調査結果しか出せないからである。

しかし概して距離が近いものは功名心にかられ近づきすぎ、撮影に色気を出しすぎ、顔に出すぎ て調査バレを頻繁に起こすものである。

これはこの世界においては匹夫の勇ともいえるものだが、ここから経験を積み修正を加えることにより

近くでも遠くでも自在に距離を取れる一流になれる。


江戸時代の忍術書『万川集海』では

忍という文字は 刃の心と書くが これになぞらえて刃のように固く鋭く鋭利な心持ち、刃の下にいる時の心 と説き、まず強くくじけず物おじしない心が重要であると説いている。


さらに

 敵の隙を窺い、危険な計画を用いて忍び入るその根本は、皆その心が堅貞であり、たとえるなら刃の堅く鋭い様子と同じなのである。  なぜなら一心が刃のごとく鋭く堅くなく、鈍くて軟弱であれば、たとえどんな謀略を、巧みに計画しても、敵に近づく時に心が怖じけて、謀計は実行できない。  もし敵に近づくことができてもその心は落ち着かず、言葉は乱れその謀略は表面に顕れて、ついには敵に捕われて自分が死ぬことになるだけでなく、大将の災いとなることは瞭然である。

 それ故に敵の便隙をうかがい忍び入ることは、刃の如き堅貞なる心があって初めてできることなので、我が国において異邦からの名を改めて、刃の心と書く字をもってこの術の名とするものである。 とある。

また、敵に近づくことが肝要であるが故に、伊勢三郎義盛の忍歌にも

 「忍びには習いの道は多けれど先ず第一は敵に近づけ」 と、詠まれている。 

 この心は探偵業では 距離を近く取れる者、対象者対象物に接近できる者、堂々と自信をもって対話出来る者。さらに簡単に言うと「どのような状況でも周囲を冷静に見て落ち着いた者」とするとわかりやすい。


 心の弱い者は近づけず、相手の視線を恐れこちらの視線を外し、不意に声を掛けられると挙動不審になったり、撮影では手が震え、緊張のあまり機材の操作をミスし、聞き込みにおいては怪しげな雰囲気しか出ず、徒歩尾行、車両尾行、撮影、聞き込みにおいて失敗をかさねるものである。

我々常人が後天的にこのメンタルを強くすために必要なのが調査前の事前準備や予備調査、調査中の変装である つまりは自分が自分で自分はバレてないと思うことが最も重要なのである。

その為には念入りに準備をするしかない。

逆に準備や経験無く先天的にこのような強いメンタルを持つことは即露見に繋がることが多い。後天的に身につけた者の方が長くこの世界で生きられるだろう。


終日の忍は強い心の後ろ盾として奇門遁甲や占い、神仏の加護などに頼っていたと聞く。現代人の我々はそれを入念な準備と落ちつき澄み渡った精神に頼る。



 『黒騎士探偵術極意』ではこの項に関して実際の調査動画と報告書類等を用いて詳細に解説している。

 

黒騎士 ミツイシ

 

 

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